花粉に慣れる!?「舌下免疫療法」

花粉症の根本的な治療として期待される「舌下免疫療法」

今年もスギ花粉症のシーズンが近づいてきました。

2017年2月19日の日経新聞が、スギ花粉症の根本的な治療になりうると期待される 「舌下免疫療法」 についての記事を載せていました。

実用化から3年目を迎え、効果を実感する人も増えてきているそうです。

花粉症はなぜ起こる?

花粉症は本来、体に害のない花粉によって起きます。

空気中を大量に飛ぶ花粉が鼻や目の粘膜から体内に入り込むと、体はこれを異物として認識してしまい、排除するために免疫を働かせるのだそうです。

免疫が働くことによって、ヒスタミンといった化学物質が放出され、鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみの症状を引き起こしてしまいます。

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舌下免疫療法=花粉に慣れる!?

花粉症薬はヒスタミンの働きを抑える作用があり、症状を和らげることに効果はありますが、花粉症を起こさないようにすることはできません。

舌下免疫療法は、スギ花粉から作ったエキスを1日1回舌の裏側に垂らし、2分間なじませてから飲み込みます。

口の粘膜を通じてエキスが体内に入り、エキスの量や濃度を段階的に上げることで体がスギ花粉に慣れ、つらい症状が起きにくくなるとみられています。

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千葉大学の岡本美孝教授は「しっかりとした効果を得るために最低でも2年間、できれば3年間続けてほしい」と語っていました。

3割負担の保険診療で、料金は1ヶ月1000円程度です。

東京に住む20代の会社員の男性は、中学生のころから毎年花粉症による鼻水や鼻づまりに苦しめられてきました。

2015年の夏に、舌下免疫療法を始めたところ、翌16年の春には、ほとんど薬を併用せずに過ごせたという事例が記事の中で、紹介されていました。

花粉症がないと春はこんなに楽なのかという20代男性の言葉が、花粉症に苦しむ人たちの声を代弁しています。

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